“のろけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
惚気76.3%
惚氣14.5%
自惚3.9%
惚言2.6%
情話1.3%
惚話1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「恥——。馬鹿をいえ。ここへ稽古に来ていた小普請組こぶしんぐみの息子とかに、熱くなって、さんざ、吾々に惚気のろけていたこともあるぞ」
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
惚氣のろけを聽き度いわけぢやない。その夜鷹をみんな狩り出して、水もらさぬ陣立てをし度いが、お前の馴染が居ないやうぢや、さうもなるめえ。
昨日きのふは一日、芝で古道具屋をしてゐる叔母の處へ行つて、散々さんざツぱら姉の棚卸たなおろしや、自分の自惚のろけやら愚痴やら並べて、其晩寄席よせへ連出したことも確である。
絶望 (旧字旧仮名) / 徳田秋声(著)
「まして小六殿という良人のある身か。いや、これは痛い所でお惚言のろけを聞くものだ」
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すべて女学校の教科書が貴婦人に化けたような訳で、まず情話のろけを聞かされると頭痛がして来るといやあ、生理上そういうことのあろうはずはない、といった調子だからたまった訳のもんじゃあない。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
お綾が起返ると、いつも病人が夢中で名を呼ぶ……内証では、その惚話のろけを言う、何とか云う男なんです。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)