“にえかえ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
沸返50.0%
煮返33.3%
沸騰16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
貞之進の肚裡はらのうちは一層二層三層倍に沸返にえかえって、突然いきなりその手紙を取って丸め、丸めたのを噛んで前なる川へほうり込み、現在封を破った上で、持って帰ればいゝとはどこがいゝ
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
座敷では人顔の朦朧もうろうとするまで、蟹の脳味噌の再び煮返にえかえる中を、いつの間にか、お久という人は、帰りしなに……「ちょっと」……で八郎を呼出して、連込んだものらしい。——
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
葬式の出る前は沸騰にえかえるようなごたつきであった。家の内外うちそとには、ぎッしり人がつまって、それが秩序もなく動いていた。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)