“つぬ”の漢字の書き方と例文
カタカナ:ツヌ
語句割合
100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
高市黒人たけちのくろひとの歌に、「吾妹子に猪名野ゐなぬは見せつ名次山なすぎやまつぬの松原いつか示さむ」(巻三・二七九)があり、この歌より明快だが、却って通俗になって軽くひびく。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
あらぶる巨獸きよじうの、つぬのひびき、——
春鳥集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
響かふはつぬ音色ねいろ
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
柿本人麿が石見いわみの国から妻に別れて上京する時詠んだものである。当時人麿は石見の国府(今の那賀なか下府上府しもこうかみこう)にいたもののようである。妻はその近くのつぬさと(今の都濃津つのつ附近)にいた。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
妻の依羅娘子よさみのおとめが、「けふけふと吾が待つ君は石川いしかはかひに(原文、石水貝爾)まじりてありといはずやも」(巻二・二二四)と詠んで居り、娘子は多分、つぬさとにいた人麿の妻と同一人であろうから
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)