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たへがた
其に
較べて
見る
時は、
鳥籠の
中は
狹けれども、
二疊ばかりあるらむを、
汝一人の
寢起にはよも
堪難きことあるまじ。
唯今の此の気分苦く、何とも
難堪き様子にては、明日は今日よりも病重き事と
存候。
便ち宮の夫の愛を受くるを
難堪く苦しと思知りたるは、彼の写真の
鏡面の前に
悶絶せし日よりにて、その恋しさに
取迫めては、いでや、この富めるに饜き、
裕なるに
倦める家を棄つべきか
と
却りてその執念をば
難堪く浅ましと思へるなり。