“たちあらわ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
立顕90.0%
立露10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
フト魔がしたような、髪おどろに、骨あらわなりとあるのが、鰐口わにぐちの下に立顕たちあらわれ、ものにも事を欠いた、ことわるにもちょっと口実の見当らない、蝋燭の燃えさしを授けてもらって
菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
見る/\うちに、べら/\と紙がげ、桟がされたやうに、ありのまゝで、障子がせると、羽目はめ破目やぶれめにまで其の光がみ込んだ、一坪の泉水をうしろに、立顕たちあらわれた婦人おんなの姿。
処方秘箋 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
理順は既に室に迫って、あわや開けようとすると、どこに居たか、忽然こつぜんとして、母夫人が立露たちあらわれて、ドアに手を掛けた医学士の二の腕を、横ざまにグッとおさえて……曰く
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)