“そとば”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
卒塔婆67.2%
卒都婆18.0%
卒堵婆9.8%
卒倒婆1.6%
卒塔場1.6%
窣堵波1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
野田山に墓は多けれど詣来もうでくる者いと少なく墓る法師もあらざれば、雑草生茂おいしげりて卒塔婆そとば倒れ断塚壊墳だんちょうかいふん算を乱して、満目うたた荒涼たり。
妖僧記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ところどころの巌角いわかどに波くだけ散る。秋。成経浜辺はまべに立って海のかなたを見ている。康頼岩の上に腰をおろして木片きぎれにて卒都婆そとばをつくっている。
俊寛 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
墓の前には新しい卒堵婆そとばが立っていた。樒の花筒がすこし傾いているのは昨夜の風の為であるらしく、何者にか掻き散らされた形跡も見えなかった。銀蔵は怪訝けげんな顔をして眼を見はった。
半七捕物帳:24 小女郎狐 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
そのそばに新しく掘りかえした、小さな土のもり上がりができていて、新しい卒塔場そとばが雪の中に倒れていた。
私はかうして死んだ! (新字新仮名) / 平林初之輔(著)
五十歩に石窣堵波そとばあり、摩訶薩埵王子餓獣の力なきを愍み行きてこの地に至り乾ける竹で自ら刺し血を以てこれにくらわす