“そくそく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
惻々97.2%
速々2.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おさえ抑えている葉子の気持ちが抑えきれなくなって激しく働き出して来ると、それはいつでも惻々そくそくとして人に迫り人を圧した。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
日頃の主君に徴しても、いかにここまでの統業を半途なかばにして世を去ることの残念であったかをも、惻々そくそく胸にむことが出来た。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼は自らいはひ、自ら憤り、なほ自ら打ちもけりんずる色をして速々そくそく答を貫一にせまれり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
言はるるままに客間に通りて、端近はしちかう控ふれば、彼ははたなりしをんなを呼立てて、速々そくそくあるじかたへ走らせつ。莨盆たばこぼんいだし、番茶をいだせしのみにて、納戸なんどに入りける妻は再びきたらず。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)