“すりばん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
摺半鐘40.0%
擦半20.0%
摺半鉦20.0%
擂番20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、くまでの激震げきしんに、四谷見附よつやみつけの、たかい、あの、頂邊てつぺんきてひとがあらうとはおもはれない。わたしたちは、くもそこで、てん摺半鐘すりばんつ、とおもつて戰慄せんりつした。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ますます大火になると見えて、空が赤味を加えて来て、擦半すりばんの音や鐘の音が、いらだたしそうに聞こえて来た。
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
擦半すりばんが鳴って寺の鐘が鳴って、火消しのはせて行く足の音なども、聞こえて来たことは来たけれども、この佐久間町の往来ばかりは、ただに寂しくて人通りもなかった。
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
途端に十二時、りんを打つのが、ブンブンと風に響くや、一つずつ十二ヶ所、一時に起る摺半鉦すりばん、早鐘。
朱日記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
遠くで近くで競ひ打つ、擂番すりばんの音。