“すえこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
末子28.6%
季児14.3%
季子14.3%
寿衛子14.3%
末児14.3%
末姫14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
古い鏡台古い箪笥たんす、そういう道具の類ばかりはそれでも長くあって、毎朝私の家の末子すえこが髪をとかしに行くのもその鏡の前であるが、長い年月と共に、いろいろな思い出すらも薄らいで来た。
分配 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
長女芳子と季児すえこ為秋ためあきの成長するに従って生活費は年々多くなり、種田は二三軒夜学校を掛持ちして歩かねばならない。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
季子すえこは省線市川駅の待合所に入って腰掛に腰をかけた。しかし東京へも、どこへも、行こうというわけではない。
或夜 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
昭和三年二月二十三日、五十五歳で妻寿衛子すえこは永眠した。病原不明の死だった。病原不明では治療のしようもなかった。
私は末児すえこでございましたから幼時ちいさいときから可愛がられましたけれど、体が余り丈夫で無いのと性質がおとなし過ぎましたので軍人好みの父からは不甲斐無い者に思われていました。
温室の恋 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「いったい、お身があまりに、玉日を、末姫すえこじゃと思うて、可愛がりすぎるゆえ、こんなことも起るのじゃ」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)