“すいざん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
翠暫25.0%
推参25.0%
水斬25.0%
衰残25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
渋江の家には抽斎の歿後に、既にいうように、未亡人五百、くが水木みき、専六、翠暫すいざん、嗣子成善しげよしと矢島氏を冒した優善やすよしとが遺っていた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
この年抽斎は五十一歳、五百いおは四十歳になって、子供にはくが水木みき、専六、翠暫すいざんの四人がいた。矢島優善やすよしの事は前に言った。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「下郎っ。推参すいざんな。この深夜なにしにまいった」
もっとも武松の拳法けんぽう玉環たまめぐり”の一手や、“龍髯打雲りゅうぜんだうん”とか“水斬すいざん”の術などは、景陽岡けいようこうの猛虎ですら、眼をまわしたほどなもの。いかに蒋門神でも、しょせんは及ばなかったにちがいない。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
衰残すいざん憔悴しょうすい零落れいらく、失敗。これほどあじわい深く、自分の心を打つものはない。暴風あらしに吹きおとされた泥の上の花びらは、朝日の光に咲きかけるつぼみの色よりも、どれほど美しく見えるであろう。
曇天 (新字新仮名) / 永井荷風(著)