“しもやしき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
下屋敷66.7%
下邸20.8%
別業8.3%
別荘4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しのぶおか」は上野谷中の高台である。「太郎稲荷」はむかし柳河やながわ藩主立花氏の下屋敷しもやしきにあって、文化のころから流行はやりはじめた。
里の今昔 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
といふふうに大川筋は、遊山、氣保養の本花道となり、兩河岸は大名下邸しもやしきの土塀と、いきな住居の手すりと、お茶屋といふ、江戸錦繪、浮世繪氣分横溢となつた。
大川ばた (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
三宅坂の松平信明まつだいらのぶあきの屋敷を訪れたが、折悪しく、信明はその前夜、代々木の別業しもやしきへ移って静養中ということなので、すぐ引っ返して、そこからほど近い麹町の方へ馬を飛ばした。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「根岸にはお大名の別荘しもやしきが沢山あるけれど、加賀様のお姫さまがたは揃ってお美しかった。お前さん、はなの咲くころに、お三方さんかたもお四方よかたも揃っておいでになると、まるで田舎源氏の挿絵のようさね。」