“しもど”の漢字の書き方と例文
語句割合
霜解100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
父親は今朝猫の額のような畠のかどで、霜解しもどけの土をザクザク踏みながら、白い手を泥だらけにして、しきりに何かしていたが、やがてようやく芽を出し始めた福寿草ふくじゅそうを鉢に植えて床の間に飾った。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
霜解しもどけのしたみちは、ぬかるみのところもあるが、もうひかりかわいて、陽炎かげろうのぼっているところもありました。むらはずれに土手どてがあって、おおきなっていました。
薬売りの少年 (新字新仮名) / 小川未明(著)
連日の好晴こうせいに、霜解しもどけのみちもおおかた乾いて、街道にはところどころ白いほこりも見えた。かすみにつつまれて、いただきの雪がおぼろげに見える両毛りょうもうの山々を後ろにして、二人は話しながらゆるやかに歩いた。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)