“さはや”の漢字の書き方と例文
語句割合
100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その幼時のあまい記憶が大きくなつて落魄おちぶれた私によみがへつて來るせゐだらうか、全くあの味には幽かなさはやかな何となく詩美と云つたやうな味覺が漂つてゐる。
檸檬 (旧字旧仮名) / 梶井基次郎(著)
翌朝は心地さはやかに生れかはりたる如くにて、われはフエデリゴに對して心のうちの喜を語ることを得たり。身の周圍なる事々物々、皆我を慰むるものに似たり。
月を負ひて其の顏は定かならねども、立烏帽子に綾長そばたか布衣ほいを着け、蛭卷ひるまきの太刀のつかふときをよこたへたる夜目よめにもさはやかなる出立いでたちは、何れ六波羅わたりの内人うちびとと知られたり。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)