“さくやらい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
昨夜来66.7%
柵矢来33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
昨夜来さくやらいしきりにり来る雨は朝に至りて未だれず、はるかに利根山奥をのぞむに雲烟うんえん濛々もう/\前途漠焉ばくえんたり、藤原村民の言の如く山霊さんれい果して一行の探検たんけんを拒むかとおもはしむ
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
それを聞くと紋三は、三千子が五日間もうちの中に隠れていたとすれば彼女はとっくに死骸になっているに相違ないと思った。彼は昨夜来さくやらいの悪夢の様な感じがまだ抜け切らないのだ。
一寸法師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
小三郎は左様な事とは知らず、杖にすがって土橋を渡り、仲木場の方の曲り角の柵矢来さくやらいの処まで来ますると、ドブリ/″\と浪除杭なみよけぐいへ打ち附ける潮の音が聞えまする。
春部の彼奴あいつが若江という小姓と不義いたずらをして逃げたんで、其の逃げる時にお馬場口から柵矢来さくやらいの隙間の巾の広い処から、身体を横にしてわたくしが出ようと思います途端に出会でっくわして、実にどうも困りました
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)