“こちらがは”の漢字の書き方と例文
語句割合
此方側100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「をかしなやつ一人ひとり此方側こちらがは土塀どべいまへに、砂利じやりうへしやがみましてね、とほるものを待構まちかまへてるんです。」
艶書 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
すると美禰子は石の上にあるみぎの足に、身体からだの重みを托して、左の足でひらりと此方側こちらがはへ渡つた。あまりに下駄をよごすまいと念を入れ過ぎた為め、力が余つて、腰がいた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
あしへ力を入れて、肩をゆすつて調子を取つてゐる。三四郎は此方側こちらがはから手を出した。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
二人ふたりはすぐ石橋いしばしを渡つて、左へ折れた。ひといへ路次ろじの様な所を十間程行き尽して、門の手前から板橋を此方側こちらがはへ渡り返して、しばらくかはふちのぼると、もう人は通らない。広い野である。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)