“こおけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
小桶96.0%
飼桶4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
近侍たちは、彼のために、たちまちともの一部におうがいの設けを置く。——尊氏はその小桶こおけの水で顔を洗い、わんの水をふくんで海面へぱッと吐いた。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
流し元の小桶こおけの中に茶碗と塗椀が洗わないままけてあった。下女部屋をのぞくと、きよが自分の前に小さなぜんを控えたなり、御櫃おはちりかかって突伏していた。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
また鶯は人の見ている前では啼かないかご飼桶こおけというきりの箱に入れ障子しょうじめて密閉し紙の外からほんのり明りがさすようにするこの飼桶の障子には紫檀したん黒檀などを用いて精巧せいこう彫刻ちょうこく
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)