“きんぴょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
金瓢71.4%
金鋲28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
金瓢きんぴょう馬簾ばれんを中心に、槍の光を並べ、弓をつらね、鉄砲をそろえ、青葉の露の頻りに降る暗い坂道を、一糸のみだれもなく、粛々しゅくしゅくと麓へむかって降りかけていた。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、山門のわきに立てていた金瓢きんぴょう馬簾ばれんを預って、列の中へ持ちこみ、自身もすぐ馬上になって加わった。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
金鋲きんぴょうかご銀鞍ぎんあんの馬、躑躅つつじさきたちに出入りする者、ほこりはかれらの上にのみある。隆々りゅうりゅうと東海から八方へ覇翼はよくをのばす徳川家とくがわけの一もん、そのいきおいのすばらしさったらない。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
金鋲きんぴょう御簾みすづけの絢爛けんらんな三挺櫓ちょうろであるが、暴風雨は公平に、この高貴なご料をも、さんざんに揉み悩ましたものと見えて、紫のまん幕、金襴きんらんぶちの御簾みすまでが、無惨に吹きちぎられていた。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)