“きんびょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
金屏77.8%
金鋲22.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
金屏きんびょうの前に、紫檀したんの台に古銅こどうの筒の花器はないれ、早い夏菊の白が、みずみずしく青い葉に水をあげていた。深い軒に、若葉がさして、枝の間から空は澄んで見えた時節だった。
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
真中には印度綆紗インドさらさをかけた長方形の紫檀したんテーブルがあって、その左右にはそれぞれ三脚の椅子いすが置いてあった。テーブルのむこうには燦然さんぜんとした六枚折の金屏きんびょう。壁には宝玉ほうぎょくが塗り込んであった。
藤の瓔珞 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
銀砂をしきつめた大手の坂道も、巨石を組んだ石段も、塗りの多門たもんも、金鋲きんびょうの金具も、すべてがまばゆいほど新しい。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
金鋲きんびょう、縁取りすだれ、うち見たところお大名の乗用駕籠には相違ないが、よほどの深いたくらみと計画のもとに遂行されたとみえて、駕籠の内外には証拠となるべき何品もなく