“きりょ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
羈旅36.8%
羇旅21.1%
覊旅21.1%
覉旅15.8%
騎旅5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
太鼓の音が、日夜微妙の天楽を奏し、羈旅きりょの人々を慰めるという、いわゆる今日での芸者町であった。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
三人は日ごとに顔を見合っていて気が附かぬが、困窮と病痾びょうあ羇旅きりょとの三つの苦艱くげんめ尽して、どれもどれも江戸を立った日のおもかげはなくなっているのである。
護持院原の敵討 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
さきありませ)との一句を相聞、覊旅きりょの歌の処々にみうけた気がするし、「われは妹想う、別れきぬれば」の感慨に、ぼくは単純卒直な惜別の哀愁を感ずる。
さようなら (新字新仮名) / 田中英光(著)
わたくしはこの年から五、六年、はからずも覉旅きりょの人となったが、明治四十一年の秋、重ねて来り見るに及んで、うた前度ぜんど劉郎りゅうろうたる思いをなさねばならなかった。
里の今昔 (新字新仮名) / 永井荷風(著)