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覊旅
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きりょ
ふりがな文庫
“
覊旅
(
きりょ
)” の例文
この点において広重は徹頭徹尾
覊旅
(
きりょ
)
の詩人たり。見ずや彼の描ける吉原には
何
(
なん
)
となく宿場らしき野趣を蔵する所なからずや。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
(
幸
(
さき
)
ありませ)との一句を相聞、
覊旅
(
きりょ
)
の歌の処々にみうけた気がするし、「われは妹想う、別れきぬれば」の感慨に、ぼくは単純卒直な惜別の哀愁を感ずる。
さようなら
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
すると国庁の広場に、
覊旅
(
きりょ
)
の人馬が一群れ、夕闇の中でまごまごしていた。見ると、その中に、今朝旅舎で別れた
弾正忠
(
だんじょうのちゅう
)
定遠も、ぼんやりした顔をして佇んでいる。
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
同じ中津川に隠れたぎり、御一新後はずっと民間に沈黙をまもる景蔵のようなものもある。これからさらに踏み出そうとして、人生
覊旅
(
きりょ
)
の別れ
路
(
みち
)
に立つ彼半蔵のようなものもある。
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
覊
部首:⾑
25画
旅
常用漢字
小3
部首:⽅
10画
“覊旅”で始まる語句
覊旅漫録