“覉旅”の読み方と例文
読み方割合
きりょ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これは、柿本朝臣人麻呂覉旅きりょ歌八首という中の一つである。覉旅八首は、純粋の意味の連作でなく、西へ行く趣の歌もあり、東へ帰る趣の歌もある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
わたくしはこの年から五、六年、はからずも覉旅きりょの人となったが、明治四十一年の秋、重ねて来り見るに及んで、うた前度ぜんど劉郎りゅうろうたる思いをなさねばならなかった。
里の今昔 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
この一首で、「悲しく思ほゆ」の句が心をく。当時の覉旅きりょの実際からこの句が来たからであろう。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)