“きょうしょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
嬌笑41.2%
恐悚17.6%
狭小11.8%
梟将5.9%
協商5.9%
怯将5.9%
恐竦5.9%
鞏昌5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その信長の声のする所、外にはせんかんと庭園の泉流せんりゅうがせせらぎ、向う側の幾坊のむねからは、折々、明るい女性たちの嬌笑きょうしょうが風に送られて来た。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
何しろ、お曲輪くるわも近い。年一度の天下祭が不浄の血でけがれたとあっては、まことに以て恐れ多い。なかんずく、年番御役一統の恐悚きょうしょうぶりときたらなんと譬えようもない。
しかし、支店みっちゃんの方はうまいにはうまいが、旧式立食形なる軒先のきさきの小店で狭小きょうしょうであり、粗末そまつであり紳士向きではない。ただ口福こうふくよろこびを感ずるのみである。
握り寿司の名人 (新字新仮名) / 北大路魯山人(著)
文帝はかの三国志中の梟将きょうしょう曹操そうそうの子であり、父曹操の帝位を受けたひとであるが、弟の曹植は、素質性行、兄とはまるでちがっていた。
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼はどこまで梟将きょうしょう直義の風を失わない。二十七日合戦の挫折にもひるまず
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「どうしてでも」と雪江さんはやにすました顔を即席にこしらえて、そばにあった読売新聞の上にのしかかるように眼を落した。細君はもう一応協商きょうしょうを始める。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
彼も、ここぞと、必勝の戦機を見さだめれば決して保守一点張りの怯将きょうしょうでないことはこれを見てもあきらかである。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
皇帝は受話器を耳にあてて、おおハッチソン君か、と機嫌よく応対していたが、追々すさまじい恐竦きょうしょうの色を浮かべ、安南語で早口に何事かを語り出した。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
祁山きざん(甘粛省・鞏昌きょうしょう附近)一帯の山岳曠野を魏、蜀天下の分け目の境として、まさにその第一期戦はここに展開されようとしている。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)