恐悚きょうしょう)” の例文
ちょうど足架あしかせをかけられたように、裾にひきしめられて、足がきすることも出来ない。顎十郎はまた、アッと恐悚きょうしょうの叫びをあげ
顎十郎捕物帳:10 野伏大名 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
何しろ、お曲輪くるわも近い。年一度の天下祭が不浄の血でけがれたとあっては、まことに以て恐れ多い。なかんずく、年番御役一統の恐悚きょうしょうぶりときたらなんと譬えようもない。
藤波は見るより恐悚きょうしょうの色を浮かべ
顎十郎捕物帳:16 菊香水 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)