“ききい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
肯入57.1%
聴入21.4%
聞入7.1%
聴容7.1%
訊入7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「してみればこの世にお互いは用がない、治部太夫殿、この世に用のない老人殿、宮内の無心を肯入ききいれてくれ」
討たせてやらぬ敵討 (新字新仮名) / 長谷川伸(著)
会長の美しい吉井明子よしいあきこ夫人、幹事の今八郎こんはちろうをはじめ、三十六人の会員達は、真珠色の光の中に、歌劇「サドコ」の海中の情景シーンを見るように、静まり返って、怪奇な話に聴入ききいって居ります。
政府もし英国の要求を聞入ききいれざるにおいては仏国は英と同盟してただち開戦かいせんおよぶべしとせまりたるがごとき、いずれも公使一個のかんがえにして決して本国政府の命令めいれいに出でたるものと見るべからず。
死の真近になった顔にぽろぽろとこぼして、「なるほど考えてみると、今までは私が悪かった。謝るから、どうかこのことだけは一つ自分の遺言だと思って、聴容ききいれて貰いい」
河明り (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「誰か友だちを呼んで見せて、人面疽じんめんそが出来たと巫山戯ふざけてやろう」鼈四郎が辞んでも彼は訊入ききいれなかった。鼈四郎は渋々筆を執った。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)