“かばいろ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
樺色84.2%
褐色15.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
つま屋と名づくるのが、また不思議に貝蛸の小店に並んでいて、防風芹ぼうふ生海苔なまのり、松露、菊の花弁はなびら。……この雨に樺色かばいろ合羽占地茸かっぱしめじ、一本占地茸。
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
躑躅つつじが燃えるように咲き乱れていた。先生はそのうちで樺色かばいろたけの高いのを指して、「これは霧島きりしまでしょう」といった。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
躊躇ちゅうちょしていると日本服をきた女が物を頬張ほおばりながら、褐色かばいろ白粉おしろいをつけた大きな顔をぬっと出して、手にしたバナナの皮をお千代の足元へ投げつけた。
ひかげの花 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
それから褐色かばいろになり緑色になる。そうして終に紫色になる。そいつも並の紫じゃァねえ。何んともいえねえ紫だ! ところで死絵は紅毛人どもが今大変な高い金でドンドンドンドン買い入れている。
染吉の朱盆 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)