“かなめがき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
金目垣36.4%
要垣27.3%
扇骨木垣9.1%
扇骨木籬9.1%
楆垣9.1%
要目垣9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
仕切りの金目垣かなめがきは、いやが上にもよく茂り、野良犬の通路とも見えるかなりの穴が一つある外には、木戸一つない因業いんごうなものでした。
要垣かなめがき緑葉みどりばかこまれた墓があるかと思ふと、深い苔蘚こけに封じられた墓が現はれて来た。新しい墓もあれば、古い墓もある。或は五輪塔型、或は多宝塔型、其他いろ/\な型がある。
ある僧の奇蹟 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
はじめそこへ移ってきたあくる日であったか、藤さんがふと境の扇骨木垣かなめがきの上から顔を出して
千鳥 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
見渡すかぎり蒼茫そうぼうたる青山の共同墓地にりて、わか扇骨木籬かなめがきまだ新らしく、墓標の墨のあと乾きもあえぬ父の墓前にひざまずきぬ。
父の墓 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
撮影所は美しい楆垣かなめがきの多い静かな屋敷町にあったが、葉子はかつての結婚式に着たことのある、長い振袖ふりそでに、金糸銀糸でつるや松を縫い取った帯を締め
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
三四郎は要目垣かなめがきのあいだに見えるさんをはずそうとして、ふと、庭の中の話し声を耳にした。話は野々宮と美禰子のあいだに起こりつつある。
三四郎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)