“かきむし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
掻毮40.0%
掻挘35.0%
掻毟25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
振向ふりむざまに、ぶつきらぼうつて、握拳にぎりこぶしで、ひたいこすつたのが、悩乱なうらんしたかしらかみを、掻毮かきむしりでもしたさうにえて、けむりなび天井てんじやうあふいだ。
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
中には、東京の学校に居る頃、友達と二人洋傘こうもりを持って写したもので、顔のところだけ掻挘かきむしって取ったのもあった。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
私はもう掻毟かきむしられるような悶心地もだえごこちになって聞いておりますと、やがて御声はかすかになる。泣逆吃なきじゃくりばかりは時々聞える。時計は十時を打ちました。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)