“かいふ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カイフ
語句割合
海部42.9%
海府28.6%
開敷14.3%
廻符7.1%
開府7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
弦之丞とお綱とを追跡して、からくも駈けつけてきた海部かいふと徳島の役人、浅間、岡村、田宮の三同心。
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
佐渡の海府かいふ地方では飯米が絶えて、にわかに稲をき籾を摺って食べる米だけをケシネといっている。
食料名彙 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
かくその青年を妨げぬよう、すこし離れて石碑へは斜に、私の礼拝の時の癖になっている未敷みふ蓮華と、それから開敷かいふ蓮華の道印を両手で結んで立ちながら、丁寧に頭を下げた。
褐色の求道 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
すなわち柴桑さいそう周瑜しゅうゆと、呉の孫権の廻符かいふはもう八方に行きわたっていた。水路も陸路も、往来には木戸のあらためが厳重を極め、要所には徐盛、丁奉の部下三千が遮断していた。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「わっしもいよいよ我を折りました。しかし、越後、信濃にはございましたろうが、開府かいふ以来、江戸にはまだなかったことでございまして、それが、どうも腑におちませんのでございます」
顎十郎捕物帳:04 鎌いたち (新字新仮名) / 久生十蘭(著)