海府かいふ)” の例文
島では鹿児島県の宝島と種子島たねがしま、東京府下では八丈島はちじょうじま、日本海では佐渡島さどがしま外側の海府かいふ地方と、羽後うご飛島とびしまとに同じ語が行われている。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
佐渡の海府かいふ地方では飯米が絶えて、にわかに稲をき籾を摺って食べる米だけをケシネといっている。
食料名彙 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
越後蒲原かんばら地方の川について考えてみても、川口の北へ曲る理由は、一つには海府かいふ地方の浜には砂が乏しく、幸便の風はあってもこれに托すべき北からの荷物はないに反して
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
佐渡の海府かいふの果まで行くと、地上の草にも人間の跡がまだ少ない。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)