“かいしょ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
楷書79.2%
会所8.3%
効性4.2%
海渚4.2%
甲斐性4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
榛軒は抽斎より一つの年上で、二人のまじわりすこぶる親しかった。楷書かいしょに片仮名をぜた榛軒の尺牘せきどくには、宛名あてなが抽斎賢弟としてあった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
しばらくして、ある日、会所かいしょ(蝦夷との交易に当った役所)へ出かけて行って、あの世からもらって来た熊の胆や熊の皮などをみやげにして、たくさんおかねをもらって来た。
八九年前に、効性かいしょものの妻に死訣しにわかれてから、酒飲みの父親は日に日に生活がすさんで行った。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
この島は内陸のやや大きな一村の面積しかないのだが、その地名は優に数冊の写本をたし、至る処の海渚かいしょ無人の小径こみちまでが、ほとんと一歩に一名というありさまであった。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
「お前も見かけによらない意気地なしだねえ。私としたことが、とんだ甲斐性かいしょなしの女房になってしまった。ああ、ああ。これから何をたよりに暮したらいいのだろう」
桜の森の満開の下 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)