“おびただ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:オビタダ
語句割合
95.0%
夥多5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何時いつでもおびただしい崇拝者の群れが——日本風に言うと狼連が——取り巻いて居るという噂も、深井少年は充分に知り尽して居りました。
焔の中に歌う (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
ましてこの竹生島の周囲は、深いことに於て、竹生島そのものが金輪際こんりんざいから浮き出でているというのだから、始末の悪いことおびただしい。
荒縄を以て手足をひし々と縛られたまま投込まれたものと覚しく、色は蒼ざめ髪は乱れ、二目と見られぬ無残の体で、入水後已に幾日を経たのであろう、全身腐乱しての臭気夥多おびただしい
河童小僧 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
市場を出た処の、乾物屋と思う軒に、真紅まっかな蕃椒が夥多おびただしい。……新開ながら老舗しにせと見える。わかめ、あらめ、ひじきなど、いその香もぷんとした。
古狢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)