“おさなごころ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
幼心78.9%
稚心15.8%
穉心5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
母親は下女まかせには出来ないとて、寒いを台所へと立って行かれる。自分は幼心おさなごころに父の無情をにくく思った。
(新字新仮名) / 永井荷風(著)
遊びにきし時、その理由わけ問いたるに、何ゆえというにはあらず、飽きたればなりとのたまう。されど彼家かしこなる下婢かひの、ひそかにそのまことを語りし時は、稚心おさなごころにもわれ嬉しく思いみぬ。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
深きところには、やはらかなる土に掘りこみたる道の行き違ひたるあり。その枝の多き、その様の相似あひにたる、おもなる筋を知りたる人も踏み迷ふべきほどなり。われは穉心おさなごころに何ともおもはず。
孤島の鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)