“おおがま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
大釜79.3%
大蟇6.9%
大蝦蟆6.9%
大蝦蟇3.4%
大鎌3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その前日あたりから、この辺の大きな店で、道端に大釜おおがまを据えて、握りこぶしくらいある唐の芋ですが、それを丸茹まるゆでにするのです。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
大蟇おおがま先にり小蟇しりへに高歩み
五百句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)
口の悪い松本の叔父はこの姉妹きょうだい渾名あだなをつけて常に大蝦蟆おおがま小蝦蟆ちいがまと呼んでいる。二人の口がくちびるの薄い割に長過ぎるところが銀貨入れの蟇口がまぐちだと云っては常に二人を笑わせたり怒らせたりする。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
横町からは見越しの入道が睨んでいるというこしらえ、——そんなものは別に驚きませんが、所々ジメジメした足元に、大蝦蟇おおがまが飛出したり、蛇の尻尾が額を撫でたりするのは
亥刻よつ(十時)、子刻ここのつ(十二時)——と次第に更けて行くと、薄暗がりの見越しの入道も大蝦蟇おおがまも、ニョキニョキと動き出しそうで、拵え物と知っていながらも、その不気味さというものはありません。
波止場へ着くと、一ちょう大鎌おおがまと三梃のすきとが我々の乗って行こうとするボートの底に置いてあるのに気がついた。どれもみな見たところ新しい。
黄金虫 (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
ルグランはすぐに大鎌おおがまを取り、それで虫の真下に直径三、四ヤードの円い空地を切りひらき、それをやってしまうと、ジュピターに紐をはなして木から降りて来いと命じた。
黄金虫 (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)