大蝦蟇おおがま)” の例文
横町からは見越しの入道が睨んでいるというこしらえ、——そんなものは別に驚きませんが、所々ジメジメした足元に、大蝦蟇おおがまが飛出したり、蛇の尻尾が額を撫でたりするのは
亥刻よつ(十時)、子刻ここのつ(十二時)——と次第に更けて行くと、薄暗がりの見越しの入道も大蝦蟇おおがまも、ニョキニョキと動き出しそうで、拵え物と知っていながらも、その不気味さというものはありません。