“おうだつ”の漢字の書き方と例文
語句割合
横奪100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とお丹の下知げじに、おおかみころもまとい、きつねくらい、たぬきは飲み、ふくろう謡えば、烏は躍り、百足むかでくちなわ、畳を這い、いたち鼯鼠むささび廊下を走り、縦横交馳こうち、乱暴狼藉ろうぜき、あわれ六六館の楼上は魑魅魍魎ちみもうりょう横奪おうだつされて
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「まず嫡男の劉琦りゅうき君をそそのかして、後日、荊州を横奪おうだつせんと企んでおるのを知らんか。彼を生かしておくのは、われわれの国の災いだと思う」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
法師野の大庄屋おおしょうや狛家こまけの屋敷を横奪おうだつして、わがもの顔にすんでいた和田呂宋兵衛は、腹心の蚕婆かいこばばあ昌仙しょうせんをつれて、庭どなりの施無畏寺せむいじへでかけて、三重の多宝塔たほうとうへのぼり
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)