“えんぷ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
怨府42.9%
厭符14.3%
怨腑14.3%
燕府14.3%
艶婦14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
神尾主膳は、あれだけでは飽き足らないで、あらゆる流言を放ってこの機会に、駒井能登守というものを士民の間の憎悪ぞうお怨府えんぷとにしてしまおうという策略のように見えました。
大菩薩峠:15 慢心和尚の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
一四九身禊みそぎして一五〇厭符えんぷをもいただき給へと、いざなひて陰陽師の許にゆき、はじめよりつばらにかたりて此のうらをもとむ。陰陽師うらかうがへていふ。わざはひすでに一五一せまりてやすからず。
無論、当の宮崎氏が、世の非難の的となり、同業者の怨腑えんぷとなったことは云うまでもない。令嬢が殺害されたのは同情すべきだが、併し事後に至って、何も職工達の要求を容れることはない。
猟奇の果 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
燕府えんぷこぞって殺気陰森いんしんたるに際し、天もまた応ぜるか、時そも至れるか、颷風ひょうふう暴雨卒然としておおいに起りぬ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
細竹一節のかこいもない、酔える艶婦えんぷの裸身である。
灯明之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)