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えりうら
と、そこの木の根へ
蹲踞みこんで、妖麗きわまる銀
簪と赤い
襟裏をのぞかせました。
欄干に赤い
襟裏の附いた
著物や
葡萄茶の
袴が
曝してあることがある。赤い袖の
肌襦袢がしどけなく投げ掛けてあることもある。この衣類の
主が夕方には、はでな
湯帷子を著て、
縁端で凉んでいる。
見ざる眞に絶世の美人なり餅屋のはこれに
亞ぐと物覺え惡き一行なれど是は皆々
領裏にでも書留て置きしやよく覺えて
夫となく
此より荷物を包み直し
領掻き合せ
蝙蝠傘に薄日を
厭ふ峠の上の
平坦なるを