“うたことば”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
歌詞66.7%
歌言葉33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その歌詞うたことばを耳に聞いていた時である、武蔵の眼は、太鼓の座に、太鼓をたたいている舎人とねりの手をじっと見ていたが
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
学生はしばらく沈思ちんしせり。その間に「年波としなみ」、「八重の潮路しおじ」、「渡守わたしもり」、「心なるらん」などの歌詞うたことばはきれぎれに打誦うちずんぜられき。かれはおのれの名歌を忘却ぼうきゃくしたるなり。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
五座の神楽かぐらは、人長ひとおさ歌詞うたことばから始まって、いつのまにか舞人まいても入れ代っている。大まかな岩戸神楽もすすみ、荒尊あらみことほこの舞につれて、早拍子の笛がさけび、鈴がりんりんと振り鳴らされた。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おおらかに舞いうごかして——「神あそび」の歌詞うたことばうたっていた。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
身をかき分けてという歌言葉うたことばは、母のくちずからでないと出てこない言葉であった。わたしの想像するところでは、はじめて和歌を添えてこの昔話をしたひとは、ある一人の母であった。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)