“いんやく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
隠約55.6%
印鑰22.2%
隱約22.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
谷から谷へ枝から枝へ飛び移って啼く鳥の心を隠約いんやくうちに語っている生前彼女がこれを奏でると天鼓も嬉々ききとして咽喉のどを鳴らし声をしぼり絃の音色と技を競った。
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
この森を印鑰いんやくの森という。これはもと豊後ぶんごの国府のあとで、今は稲荷が祀ってある。又国分寺はここから一里半位のところに堂が存しておって、礎石が点々とそのあたりに残っているそうである。
別府温泉 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
ゆゑ彼等かれら隱約いんやくあひだ巧妙かうめう手段しゆだんほどこさうとして其處そこ工夫くふうこらされるのである。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)