“印鑰”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いんやく66.7%
オシテ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
介の藤原尚範も印鑰いんやくを奪はれて終つた。十九日国庁に入り、四門の陣を固めて、将門をはじめ興世王、藤原玄茂等堂〻と居流れた。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
この森を印鑰いんやくの森という。これはもと豊後ぶんごの国府のあとで、今は稲荷が祀ってある。又国分寺はここから一里半位のところに堂が存しておって、礎石が点々とそのあたりに残っているそうである。
別府温泉 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
深く悲しむ事の出来た心の印鑰オシテとして、伝習的に讃美の語を素人・くろうとから受けて来た歌の大方は、大抵は叙事脈に属する謡ひ物で、誇張の多い表現に過ぎないのである。
叙景詩の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)