“いとよ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:イトヨ
語句割合
最好33.3%
最能33.3%
糸縒33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
往年さいつとし宮は田鶴見たずみの邸内に彼を見しより、いとど忍びかねたる胸の内の訴へんかたもあらぬ切なさに、唯心寛ただこころゆかし仮初かりそめりける筆ながら、なかなか口には打出うちいだし難き事を最好いとよく書きてつづけもしを
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
あやまちて野中の古井ふるゐに落ちたる人の、沈みも果てず、あがりも得為えせず、命の綱とあやふくも取縋とりすがりたる草の根を、ねずみきたりてむにふと云へる比喩たとへ最能いとよく似たり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
其日からもう、若人たちの糸縒いとよりは初まった。夜は、ねやの闇の中で寝る女たちには、まれに男の声を聞くこともある、奈良の垣内かきつ住いが、恋しかった。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)