“いえもち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
家茂73.3%
家持26.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
十四代将軍(徳川家茂いえもち)の御台所みだいどころとして降嫁せらるるという和宮様はどんな美しいかただろうなぞと語り合ったりしているところだった。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
徳川家茂いえもちしたがって京都に上り、病を得て客死かくししたのである。嗣子鉄三郎の徳安とくあんがお玉が池の伊沢氏の主人となった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
作意でほぼその人となりも知れよう、うまれは向嶋小梅むこうじまこうめ業平橋なりひらばし辺の家持いえもちの若旦那が、心がらとて俳三昧に落魄おちぶれて、牛込山吹町の割長屋、薄暗く戸をとざし、夜なか洋燈をつけるどころ
遺稿:02 遺稿 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
是は芝赤羽根あかばねの勝手ヶ原の中根兵藏なかねひょうぞうという家持いえもち町人の所へ忍入り家尻やじりを切って盗取ぬすみとった八百両の内の古金で、皆此の通り三星の刻印の有る古金で有るによって、其方そちが唯貰ったでは言訳が立たぬ
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)