“いいにく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
言憎40.0%
言悪20.0%
云憎20.0%
言難20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
(何をするんです!)と摺寄すりよったわ。その時の形相のすさまじさは、ま、どの位であったろうと、自分でも思い遣られるよ。言憎いいにくいことだけれど、真実ほんとうにもう旦那を喰殺してやりたかったわね。
化銀杏 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あんたに面と向うては言悪いいにくい事じゃがの。この楓の樹な、はや見るたびに腹が立つ。憎いやつで、水の出た時にの、聞いてくんなされ。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あんずや、桃を欲しがった時分とは違うて、あんた色気が着いた。それでな、もとのように、小母さん、姉さんは、と言悪いいにくい。ところで、つい、言いそそくれておしまいのであろ。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
これが罪になって地獄の鉄札てっさつにでもかかれはせぬかと、今朝けさも仏様に朝茶あげる時懺悔ざんげしましたから、爺が勧めて爺がせというは黐竿もちざお握らせて殺生せっしょうを禁ずるような者で真に云憎いいにくき意見なれど
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「ますます言難いいにくい」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)