言悪いいにく)” の例文
旧字:言惡
あんたに面と向うては言悪いいにくい事じゃがの。この楓の樹な、はや見るたびに腹が立つ。憎いやつで、水の出た時にの、聞いてくんなされ。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あんずや、桃を欲しがった時分とは違うて、あんた色気が着いた。それでな、もとのように、小母さん、姉さんは、と言悪いいにくい。ところで、つい、言いそそくれておしまいのであろ。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)