“エ”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:え
語句割合
兄15.8%
得13.2%
枝10.5%
家7.9%
江7.9%
大5.3%
榎5.3%
好2.6%
上2.6%
会2.6%
入2.6%
可愛2.6%
吉2.6%
埃2.6%
役2.6%
来た2.6%
柄2.6%
胎盤2.6%
胞2.6%
荏2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これは、海岸の斎用水(ユカハ)に棚かけわたして、神服(カムハタ)織る兄(エ)たなばたつめ・弟(オト)たなばたつめの生活を、ややこまやかに物語っている。
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
「——寸草(スンソウ)留(トド)メズ、六根(コン)清浄(ショウジョウ)ナリ。汝ノタメ剃ッテ除キ、争競(ソウキョウ)ヲ免(マヌ)ガレ得(エ)セシム。……咄(ト)ツ、ミナ剃リ落セ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
万葉集・懐風藻等を見ても、柘(ツミ)ノ枝(エ)の仙女伝説がある。日本の昔は、神と人間との結婚の形は、神が一旦他の物に化つて、其から人間の形になる事になつて居る。
花の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
吾(ワ)だケエに十年も後家(ごけ)立デデせ、他(ホガ)の家(エ)ガら童(ワラシ)貰(もら)て藁(わら)の上ララ育(そだ)デデ見デも、羸弱(キヤな)くてアンツクタラ病氣ネ罹(トヅガ)れデ死なれデ見れば、派立(ハダヂ)の目腐(めくさ)れ阿母(アバ)だケヤエに八十歳(ハチヂウ)の身空(みそら)コイデ
地方主義篇:(散文詩) (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
乙の類 延、要、曳、叡、江、吉、枝、兄、柄(これは「枝(エ)」「兄(エ)」「江(エ)」「笛(フエ)」「鵼(ヌエ)」「吉野(エシヌ)」「消(キエ)」「絶(タエ)」「越(コエ)」等に用いられる)
古代国語の音韻に就いて (新字新仮名) / 橋本進吉(著)
「其(カノ)秀起(ホダ)たる浪の穂の上に、八尋殿(やひろどの)起(タ)てゝ、手玉(タダマ)もゆらに織(ハタ)紝(オ)る少女(ヲトメ)は、是(これ)誰(た)が子女(ムスメ)ぞ。」答へて曰はく、「大山祇(おおやまつみ)ノ神の女等、大(エ)は磐長(いわなが)姫と号(ナノ)り、少(オト)は、木華開耶(このはなさくや)姫と号(ナノ)る。」……(日本紀一書)
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
甲の類 衣、依、愛、哀、埃、英、娃、翳、榎、荏(これは「榎(エ)」「蝦夷(エゾ)」「得(エ)」等の語に用いられる)
古代国語の音韻に就いて (新字新仮名) / 橋本進吉(著)
ンヤ好(エ)デヤなア、雪(ユギ)ア解(と)ゲデセエ、鯡(ニシ)ゴト日當(ひあダ)りの屋根(ヤネ)サ干すエネ成(な)れば田(タコ)ア忙(エそ)がしグ成(な)テ、夫(オド)と晝間(シルマ)まで田(タコ)掻廻(カマ)して、それガラ田畔(タノクロ)サあがテせ、飯(ママ)も喰(ク)ば
地方主義篇:(散文詩) (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
ンヤ、好(エ)デアなあ、春に成(な)テ、鯡(ニシ)ゴト干して、馬(マゴ)出(だ)して、春風ア吹グ中(ナガ)で田(タコ)掻廻(カマ)して、はゝゝゝゝゝ。
地方主義篇:(散文詩) (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
「これのハバカや、薄赤(ウスホ)に白き、万家(ヨロズヤ)の上(エ)に花咲くは、幸(サキク)に咲くらむ、寿(ホキ)くにさくらむ、美(ウツ)し花かも、なりに、」
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
会(エ)スヤ 明月清風 自己ノ三昧
地獄 (新字旧仮名) / 神西清(著)
酒(サゲ)も藥鑵(ヤガンコ)サ入(エ)れダノゴト二人で仲(ナガ)よグ飮(の)むアネ。
地方主義篇:(散文詩) (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
「得(エ)」「可愛(エ)」「榎(エ)」「荏(エ)」などの諸語の「え」には衣依愛哀埃など(甲)類に属する文字を用いて延曳叡要などを用いず
国語音韻の変遷 (新字新仮名) / 橋本進吉(著)
はしきやし我が夫(セ)の君を、かけまくもゆゝし畏し、住(スミ)ノ吉(エ)の現人神(アラヒトガミ)の、舟の舳(ヘ)にうしはき給ひ、着き給はむ島の崎々、より給はむ磯の崎々、荒き波 風に遭はせず、つゝみなく、病あらせず
相聞の発達 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
一、新字ノ頭ニ、※アル者ハ、亜(ア)頭ノ語ナリ、他ノエ、イ、※、ユ、モ埃(エ)伊(イ)阿(オ)兪(ユ)頭ノ語ニシテ、※アル者ハ、匐(べ)以下ノ単字頭ト知ルベシ。
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
人麻呂の作と推測される「藤原ノ宮の役(エ)ノ民(タミ)の歌」を見ても「我が国は常世にならむ」と言うてゐるのは、藤原の都の頃既に、常世を現実の国と考へてゐたからである。
古代生活の研究:常世の国 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「そら(サイ)、来た(エ)!」
落葉日記 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
唯彼に在つては、異物崇拝の対象なる族霊(とうてむ)の像を柄(エ)頭につけるが、桙の方には其がない。
幣束から旗さし物へ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
其様な無理な解釈でよいならば、文字はいらない。土地を産む時には、淡路島を胎盤(エ)としてお産みになると考へてゐた。つまり、腹が別なのである。昔の人としては、よく考へてゐたのだ。
古代人の思考の基礎 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
日本紀に、淡路島を胞(エ)として、大八島を産まれた、と明らかに書いてある。長兄・長女を兄(エ)と言うた。其で此処も、淡路島を最初に産んだ、と解釈してゐる。
古代人の思考の基礎 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
「得(エ)」「可愛(エ)」「榎(エ)」「荏(エ)」などの諸語の「え」には衣依愛哀埃など(甲)類に属する文字を用いて延曳叡要などを用いず
国語音韻の変遷 (新字新仮名) / 橋本進吉(著)