“羸弱”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
るいじゃく54.5%
ひよわ18.2%
るゐじやく9.1%
かよわ4.5%
よわき4.5%
キヤな4.5%
フラジル4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
清逸のことだから元来羸弱るいじゃくな健康をそこねても何んとかするであろうが、それまでの苦心を息子一人にさせておくのは親の本能が許さなかったろう。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
が、自分ひとりは覺悟の前である生活の苦鬪の中に羸弱ひよわい彼女までその渦の中に卷きこんで苦勞させることは堪へ難いことであつた。
業苦 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
古仏とはれた人の真似まねも長命も、無論自分のぶんでないかも知れないけれども、羸弱るゐじやくなら羸弱るゐじやくなりに、現にわが眼前に開展する月日に対して、あらゆる意味においての感謝の意を致して
点頭録 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
おくみの羸弱かよわい手が、自分の頸の廻りに、纏ひ附いて居る為に、踠けば踠くほど、深味へ陥ちて行くやうに思はれてしやうがなかつた。
海の中にて (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
わが老健すこやかを鼻にかけて今世いまどきの若者の羸弱よわきをあざけり、転地の事耳に入れざりししゅうとも、現在目の前に浪子の一度ならずに喀血するを見ては、さすがに驚き——伝染の恐ろしきを聞きおれば——恐れ
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
だケエに十年も後家ごけ立デデせ、ホガガらワラシもらわらの上ララそだデデ見デも、羸弱キヤなくてアンツクタラ病氣ネトヅガれデ死なれデ見れば、派立ハダヂ目腐めくさ阿母アバだケヤエに八十歳ハチヂウ身空みそらコイデ
地方主義篇:(散文詩) (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
そのほか、私の正面には、ルセアニア人の羸弱フラジルな眼鼻立ちがあった。彼は、くびへ青い血管を巻いて、蓴菜じゅんさいのような指を組んでいた。
踊る地平線:10 長靴の春 (新字新仮名) / 谷譲次(著)