“まい”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:マイ
語句割合
31.6%
24.3%
11.5%
6.8%
6.0%
3.5%
3.5%
2.0%
2.0%
1.8%
参詣0.5%
0.5%
0.5%
0.5%
麻衣0.5%
0.3%
参上0.3%
0.3%
0.3%
寄進0.3%
0.3%
往生0.3%
0.3%
撒布0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
眞家0.3%
0.3%
舞踊0.3%
0.3%
0.3%
降参0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
車が迎えに来て、夫妻はいとまを告げた。鼈四郎はこれからどちらへとくと、夫妻は壬生寺みぶでらへおまいりして、壬生狂言の見物にと答えた。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「ねえ、おかよや、おまえ、この子守唄こもりうたをきいたことがあって?」といって、はこなかから一まいのレコードをいて、ばんにかけながら
谷にうたう女 (新字新仮名) / 小川未明(著)
わたくしはだんだんそんなふうかんずるようになったのでございます。いずれ、あなたがたにも、そのあじがやがておわかりになるときまいります……。
天神の山には祭ありて獅子踊ししおどりあり。ここにのみは軽くちりたちあかき物いささかひらめきて一村の緑に映じたり。獅子踊というは鹿しかまいなり。
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
一月や二月、そぎやんこつしてみたとこツで、いくりやんもなりやせんぢやなツか。そりよりや、おまい、はよう戻つてやつた方がよかばい。
牛山ホテル(五場) (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
時うつりて生出いき(い)づ。をほそくひらき見るに、家と見しはもとありし荒野あらの一四二まい堂にて、黒き仏のみぞ立たせまします。
この間は御文下され、観音様の御せんまい三日のうち精進しょうじんにていただき候ようとの御事、御深切の御こころざし感じ入り申し候。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
其後そのご便船びんせん通知つうちまいりましたので、そのほうやうやむねでおろし、日本につぽんかへこと其儘そのまゝおもとゞまつたのです。
我邦わがくに軍人がたの御気象には欧洲各国でも舌をまいておるそうで、これは我がある将官の方に箱根でお目通りをいたしたとき直接じき/\に伺ったところでございます。
貞子のかたはいと不興げにそのまま帰らせたまいける。綾子は再び出できたらず、膳をまいらせんと入行いりゆきたる下婢かひのお松を戒めて、固く人の出入を禁じぬ。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あれは、えらい僧正だって、旦那の勧める説教を聞きはじめてから、方々へ参詣まいったり、おしえを聞いたりするんだがね。
化銀杏 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
アアしくじったり誤りたり取餅桶とりもちおけおちいりたり今日こんにちはもはや曩日さき富井とみいにあらずまいは一死以てきみに謝せずんばあらず今日の悲境は筆紙のく尽す処にあらずただただ二階の一隅にしこめられて日々なす事もなく恋しき東の空を
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
「あんなのにかぎって、ころっとまいるものだ。」
釘抜藤吉捕物覚書:11 影人形 (新字新仮名) / 林不忘(著)
そんな弱虫よわむしをいつてはいかん おとうさんはまい日天文台もんだいでもつと遠くを見てゐるんだ
みずか麻衣まいを曳く
愛卿伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
第一、かりそめにも、師の治郎右衛門忠明が、小次郎に対してまいったとさけんだのが、心外であった。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「しかも、ああして、真剣と真剣とで、立ち向ってみた結果は、この治郎右衛門自身の中にも明らかに、恥ずべき非が見出された。わしはその非に対して慎んでまいったといった」
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
五重塔の仕事を私にさせていただきたい、それで参上まいりました、川越の源太様が積りをしたとは五六日前聞きました、それから私は寝ませぬわ、お上人様
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
十兵衛もろくもふくろと常々悪口受くる銅鈴眼すずまなこにはや涙を浮めて、はい、はい、はいありがとうござりまする、思い詰めて参上まいりました、その五重の塔を、こういう野郎でござります、御覧の通り
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
その場所ばしよまつたくぼくつたのである、後背うしろがけからは雜木ざふきえだかさかさねておほひかゝり、まへかなひろよどみしづかうづまいながれてる。足場あしばはわざ/\つくつたやうおもはれるほど具合ぐあひい。
都の友へ、B生より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
誰何すいかせる門衛に、我は小坪の某なり、約束の時計を得たれば、あえて主公にまいらせんと来意を告げ、応接室にるに際して、執事は大助を見て三郎に向い
金時計 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「ウム、家督は舎弟国行くにゆきに譲ると決めた。で——この柳島の造営は、わしが武家の生涯をすてて、僧門に入る手はじめの御奉公として、上人へ寄進まいらせたのじゃ」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「野逕蕭条蛩語哀。木犀秋雨浥蒼苔。板輿昨日游春地。今日何堪展墓来。」〔野逕蕭条トシテ蛩語哀シ/木犀秋雨蒼苔ヲうるおス/板輿昨日游春ノ地/今日何ゾ堪ヘン墓ニまいリ来ルヲ〕そして註に一七日を
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「有ますとも。足の傷はあれでなかなか馬鹿にならん。現在、私のおいがそれだ——どこが悪かったと見えて、直に往生まいって了った。人間の命はもろいものさ……見給え、この虫の通りだ」
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
身も世もないほどゾッコンまいっているんです。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
彼女は路傍の砂利積に撒布まいた石灰の上に黒い洋傘コーモリを投げ出して、両袂を顔に当てながら泣きジャクリ始めた。
少女地獄 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「広海屋は、どうしたことか、まだ見えぬ。もうおッつけまいられるであろう。それまで、この家自慢の薄茶おうすでもまいって、おくつろぎなさるがよい」
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
まいおしえうけく者は夢路を辿たどる心地して困じて果はうち泣くめり云々
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
母岩から分解されて、湯に晒らされた白雲母の細片が、このはかないうつし身に、荒唐にして典麗な、原始的の装飾を施してくれたのだった。太古草まいの気息が四辺に充満する。
ある偃松の独白 (新字新仮名) / 中村清太郎(著)
八月十八日、上野の人千種太郎、鬼澤幸介、眞家まいの眞家源左衛門に先づ殺された。
天狗塚 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
頭痛づゝうをさへて思案しあんれるもあり、あゝ今日けふぼんの十六日だ、お焔魔樣ゑんまさまへのおまいりにつてとほ子供達こどもたち奇麗きれい着物きものきて小遣こづかひもらつてうれしさうなかほしてゆくは
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
舞踊まいで固めた身の軽さ。ヒラリと門外へ走り出たが身の軽さに足も軽く、闇を一文字に縫いながら山の方へと走って行く。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
しかし国会論の種は維新の時からまいてあって、明治の初年にも民選議院云々うんぬんの説もあり、その後とても毎度同様の主義を唱えた人も多い。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
前触まえぶれのあった百万遍を持込みましたろうではありませんか、座中の紳士貴婦人方、都育ちのお方にはお覚えはないのでありまするが、三太やあい、まいの迷イ児の三太やあいと
湯女の魂 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
狂太郎も、すこし降参まいった表情で、がりがり大たぶさのあたまを掻いて、白いふけを一めんに飛ばしながら
口笛を吹く武士 (新字新仮名) / 林不忘(著)