龍宮りゅうぐう)” の例文
新字:竜宮
「やあ、きれいだな。あおあかやでぬったごもんがあって、龍宮りゅうぐうってこんなきれいなところかなあ。」と、次郎じろうさんは感心かんしんしていました。
きれいなきれいな町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
また古来の伝説に龍樹菩薩が龍宮りゅうぐうに降って大般若だいはんにゃの妙典を得て来たという穴はやはり岩でふたがしてある。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
大げさに申しますれば、浦島太郎うらしまたろう乙姫様おとひめさま御寵愛ごちょうあいを受けたという龍宮りゅうぐう世界、あれでございますわ、今から考えますと、その時分の私は、本当に浦島太郎の様に幸福だったのでございますわ。
人でなしの恋 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
浦島太郎うらしまたろうは、かめをたすけたために龍宮りゅうぐうへいって、おとひめさまにであったのだから、ぼくもこれから殺生せっしょうをしないことにしようと、次郎じろうさんはおもいました。
きれいなきれいな町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「そうすると、かめがおれいにやってきたのだよ。どうかわたしの背中せなかにのってください、龍宮りゅうぐうにおつれもうしますといったのさ。」といって、次郎じろうさんはごほんのきれいなをながめていました。
きれいなきれいな町 (新字新仮名) / 小川未明(著)