“默々”の読み方と例文
新字:黙々
読み方割合
もく/\100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その夜、妹達に接吻を與へた後、彼は私と握手することさへ忘れるのが至當であると考へたのか、默々もく/\と部屋を去つた。
煙草たばこすつたり、自分じぶんり折りはなしかけてもだ『ハア』『そう』とこたへらるゝだけで、沈々ちん/\默々もく/\空々くう/\漠々ばく/\、三日でもうしてちますよといはぬばかり、悠然いうぜん泰然たいぜん茫然ばうぜん
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
彼はたゞ、皮製モロッコのポケット・ブックを取り出し、その間から一通の手紙をとつて、それを默々もく/\と讀み終へると、折りたゝんでもとへしまひ、また考へに沈んだ。