黒薙くろなぎ)” の例文
主要なものは黒薙くろなぎ川・小黒部谷・祖母谷・劒沢・棒小屋沢および東沢の六である。中でも黒薙川が最も大きく、他の五は大抵似たような者である。
黒部峡谷 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
私は尤も労力を要する越中からの道を選んで、先ず黒薙くろなぎ川の北俣を遡り、更に其の支流イブリ谷を登り詰めて、三日目の午後に漸く頂上に達することを得ました。
日本アルプスの五仙境 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
其処そこを下って行くと黒薙くろなぎ川の上流柳又の発源地に出る、ここも一個のカールの底ではないかと思う。
白馬岳 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
延長五千八百間の木樋を用いて、黒薙くろなぎ谷の二見温泉を引いたものである。新築の二階建で甚だ気持がいい。此夜は白馬方面に電光の閃くのを見たが、里の光は冴えていた。
黒部川を遡る (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
そうしたかんがえで私は友人田部たなべ、森の二君とともに三人の人夫を伴い、越中小川の谷から黒薙くろなぎ川の北又に入り、支流恵振いぶり谷を遡って、白馬岳の北にお八千尺近い高度を保ちながら
北岳と朝日岳 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)